地理:ワイオミング州北西部からモンタナ、アイダホ両州にかけて広がり、面積は約8987平方キロメートル。ロッキー山脈の一部にあたり、標高約2000mの高地です。パーク北部を通る北緯45度の線は、ミネアポリス、ロンドン、カムチャッカ半島と同緯度になります。
火山:イエローストーンはかつて活発な火山で、ホットスポットと呼ばれる地下のマグマがエネルギー源となって何度も噴火を繰り返していたそうです。イエローストーンレイクを囲むように発達しているカルデラは600万年前の巨大噴火の際に出来たといわれています。火山活動は今も(2003年)続いていて、イエローストーンレイクの湖底で地面が盛り上がって噴火の前兆らしき現象が確認されています。
温泉:イエローストーンの名物と言えば間欠泉。パーク内には他にも各種の温泉が無数にあります。熱源となっているのは地下のマグマで、そこで熱せられた地下水が様々な形態で地上に噴出しています。間欠泉 (geyser) は間欠的に水や蒸気を噴出する温泉で、イエローストーンには世界の間欠泉の半分以上が集まっているそうです。Old Faithful Geyserは世界で一番有名な間欠泉かもしれません。常にお湯で満たされているものはpoolと呼ばれ、お湯に溶け込んだ鉱物によって特徴的な色をしています。poolや水量の多い間欠泉の周りには、特殊なバクテリアが繁殖して、これも独特の色をしています。温泉のお湯が酸性になると、周囲の地面を溶かして細かい泥にし、mud potと呼ばれるものになります。水ではなしに蒸気だけ噴出するものは蒸気孔(steam vent)と呼ばれています。
野生動物:イエローストーンは主要48州で唯一、野生のバイソンの群れが自由に移動することができる場所です。この地域のバイソンは一時は数十頭まで減ったそうですが、家畜として飼われていたものを加えて繁殖に成功し、今では数千頭にまで増えています。パーク内の草原ではほとんどいつでも草をはむバイソンの群れを見ることができます。しかし家畜に伝染する病気の感染主になるとして、パーク外では駆除されることもあるようです。また、イエローストーンは別名ベアカントリーとよばれるクマの多い土地でもあります。グリズリーもブラックベアも普段は森の中で暮らしていますが、特に春には、川で産卵するマスを求めてイエローストーンレイク周辺に集まってくるため、その地域のトレイルは立ち入り禁止になります。そしてもう一つ、イエローストーンに欠かせない動物が狼です。主要48州では絶滅してしまった狼ですが、カナダから移植された狼の繁殖に成功し、今ではイエローストーンで数十頭が暮らしているそうです。狼の再導入に伴って、他の動物の数も影響を受けています。狼に補食されるエルクや競争相手となるコヨーテが減少し、その一方キツネや小型哺乳類が増えているそうです。イエローストーンには他にもムース、ビーバー、ハクトウワシ等、希少な動物が数多く生息しています。
山火事:イエローストーンをドライブすると嫌でも目につくのが山火事の跡です。山の斜面が丸ごと山火事の跡で覆われているのを見ると心が痛みますが、しかし山火事も生態系の重要な要素なので、イエローストーンでは自然発火した山火事は、人間活動に危険が及ばない限り放置するんだそうです。焼けた森からは、若い樹木や森の中では育たない種類の植物が繁殖し、生態系の多様性に貢献しています。また、エルクは焼けた木の樹皮を好んで食べるそうです。
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